◆1 ダブル動詞派生形の分詞
*ダブル動詞の基本形では、
*ダブル動詞の第2形及び第5形では、動詞の場合と同様に、能動分詞も受動分詞も、同一子音はシャッダで統合されたままです。そのため、規則動詞の派生形と同じく、第2語根の母音の違いによって、能動分詞と受動分詞が区別されます。
(例) جَدَّدَ 更新する→ مُجَدِّدٌ [能動分詞/更新者]
→ مُجَدَّدٌ [受動分詞/更新された]
*ダブル動詞の第4形及び第10形では、能動分詞・受動分詞とも、第1語根がスクーンになるため、第2語根はその母音を第1語根に引き渡し、第3語根とシャッダで統合されます。そのため、第1語根の母音の違いによって、能動分詞と受動分詞が区別されます。
(例) اِسْتَحَقَّ 値する→ مُسْتَحْقِقٌ [能動分詞/中間形]→ مُسْتَحِقٌّ [値する者]
→ مُسْتَحْقَقٌ [受動分詞/中間形]→ مُسْتَحَقٌّ [値されるもの]
*ダブル動詞の第3形、第6形、第7形及び第8形では、能動分詞・受動分詞とも、第1語根(または接中辞 تَ )が母音を持つため、第2語根は移動できません。そのため、第2語根と第3語根はシャッダで統合され、能動分詞・受動分詞ともに第3語根の母音を持つため、結果的に双方は同型になります。
(例1)第6形
تَمَاسَّ 触れ合う→ تَمَاسِسٌ [能動分詞/中間形]→ تَمَاسٌّ [触れ合っている]
→ تَمَاسَسٌ [受動分詞/中間形]→ تَمَاسٌّ [触れ合わされている]
(例2)第8形
اِحْتَجَّ 抗議する→ مُحْتَجِجٌ [能動分詞/中間形]→ مُحْتَجٌّ [抗議している]
→ مُحْتَجَجٌ [受動分詞/中間形]→ مُحْتَجٌّ [抗議されている]
*なお、ダブル動詞に第9形はありません。
◆2 数詞の並べ方(1)
*百位数と十位数と一位数が含まれている数を述べる時は、通常「百位数→一位数→十位数」の順に並べ、必要があれば接続詞の و で結びます。
*それぞれの要素は、既に学んだ規則に従って、活用することもあれば、活用しないこともあります。なお、数えられる対象の名詞は、接続詞の و で結ばれた最後の数詞に、数及び格を一致させます。
(例) بِعْتُ لَهُ هَذَا القَمِيصَ بِمِائَةٍ وَخَمْسَةَ عَشَرَ دِينَارًا
私は彼にこのシャツを115ディナールで売りました。
(この文で数えられる対象の名詞 دِينَارٌ は、و で結ばれた最後の数詞 خَمْسَةَ عَشَرَ に合わせて、単数対格におかれています)
◆3 副詞節 بَعْدَ أَنْ
*既に第11課で学んだように、限度を示す接続詞 حَتَّى に後続する動詞は、主文の動詞が完了形におかれている時は、完了形におかれます。
(例) مَا خَرَجْتُ حَتَّى شَرِبْتُ قَهْوَةً
私はコーヒーを飲むまで出ませんでした。
*同様に、副詞節 بَعْدَ أَنْ (〜した後で)も、後続の動詞が過去の意味を表している時は、その動詞を完了形におくことができます。
(例) وَاليَوْمَ إِذَا بِهِ يُرِيذُ أَنْ يُبَدِّلَهُ بَعْدَ أَنْ لَبِسَهُ
今日になって突然この方は、それを着た後なのに交換してほしいと言うんです。
◆4 أَفْعِلاَءُ 型内部複数形
*この内部複数形は二段変化します。単数形で فَعِيلٌ 型の名詞が、よくこの型の複数形をとります。
(例1) صَدِيقٌ 友人→ أَصْدِقَاءُ
(例2) طَبِيبٌ 医者→ أَطْبِبَاءُ [中間形1]→ أَطِبَّاءُ
(例3) قَوِيٌّ 強い→ قَوِييٌّ [理論形]→ أَقْوِيَاءُ
1 この名詞はダブル動詞 طَبَّ から派生しています。この段階で第1語根がスクーンになるため、第2語根はその母音を第1語根に引き渡し、第3語根とシャッダで統合されます。