◆1 分数

*分数の ثُلُثٌ (三分の一)と رُبْعٌ (四分の一)については既に学びました。

*五分の一から十分の一までの分数は、 فُعُلٌ 型または فُعْلٌ 型の音型をとります。また、複数形は أَفْعَالٌ 型をとります。



11分の1以降の分数は、名詞 جُزْءٌ (部分)を用いて、以下のように表します。1

(例) سَيَكْفِينِي جُزْءٌ مِنَ اثْنَيْ عَشَرَ جُزْعًا 十二分の一で私には充分です。


◆2 否定詞 لَمَّا

*この語は過去の否定詞で、「まだ〜していなかった」という意味を表します。

(例) إِنَّ المَعْدُوِّينَ لَمَّا يَصِلُو لَكِنَّ أَحْمَدَ وَأُمَّهُ قَدْ فَرَغَا مِنْ إِعْدَادِ مَا يَجِبُ لِاسْتِقْبَالِهِمْ

招待客はまだ到着していませんが、アフマドとお母さんは歓迎の準備を終えました。

*なお、この否定詞と、完了形でしか用いられない時間系接続詞 لَمَّا (〜した時)を混同しないように注意してください。


◆3 特殊動詞 هَاتِ

*この動詞は命令法以外には用いられませんが、動詞の一種とみなされます。「〜を持ってきなさい」「〜をください」という意味を表します。

(例) أَنَا أَقْسِمُهَا إِنْ شِئْتَ ، فَهَاتِ سِكِّينًا よかったら僕が切りますから、ナイフをください。

*この動詞は、以下のように弱動詞 بَنَى 型の活用をとります。



◆4 強調詞 لَ

*条件節が接続詞 لَوْ によって導かれた場合、応答節は常に強調詞 لَ によって始めなければならないことは既に第6課で学びました。

*この強調詞は単文の肯定文でも、文中の特定の語を強調するために用いられます。

(例) إِنَّهَا لَعَظِيمَةٌ جِدًّا それは本当に大きいです。


◆5 譲歩文()

*選択疑問詞の أَيُّ は、しばしば「〜する人は誰でも」という譲歩の意味を表します。

(例) أَيُّكُمْ أَرَادَهُ فَلْيَأْكُلْهُ 食べたい人は誰でもそれを食べなさい。


1 この方法はいささか古典的な方法で、現在では基数と前置詞 عَلَى または مِنْ を用いて「分子が分母の上にある」または「分子が分母の一部をなす」という表現をとるのが普通です。(例)15分8: ثَمَانِيَةٌ عَلَى / مِنْ خَمْسَةَ عَشَرَ (池田修「アラビア語入門」p214