第29課
アブドッラー氏はアルジェ市の大きな店で働いています。今朝、石けんの箱が一人の労働者の足の上に落ちました。救急車が来て、彼を病院に運びました。
夕方、アブドッラー氏と二人の同僚は、負傷した友人を見舞いに病院に行きます。彼らが病院の前に着くと、門番が彼らに尋ねます。
「あなたたちは病院の職員ですか?」
「いいえ、私たちは病院の職員ではありません。」
「それでは、あの人たちと同様、もう少ししてからお入りください。」
アブドッラー氏と二人の友人は、あたりを見回します。すると、大勢の男女が彼らの近くに立っています。何人かの女性たちは果物の入った篭を持っています。
「あの女性たちは果物を売っているんですか?」
「いいえ、彼女たちは親戚の病人を見舞うために来たんです。」
やがてベルの音がして、門番が彼らに門を開けます。
ある建物の前で、彼らは三人の白衣の女性を見かけます。彼らのうちの一人が彼女たちに尋ねます。
「貴女たちは看護婦ですか?」
「はい、私たちは看護婦です。」
「外科病棟はどこですか?」
彼女たちの一人が、彼らを外科病棟につれて行きます。やがて三人は、ベッドの上に横たわっている友人をみつけます。
「イブラヒム、具合はどう?」
「僕は喜んでいるよ。なぜなら外科医が僕の足を診察して、骨折じゃないとわかったからね。僕は明日退院するよ。数週間後には職場に戻ると思う。なぜなら、僕の足は君たちの足のように正常になるだろうからね。」
「この病棟にはたくさん病人がいるのかい?」
「他にも病人がいるけど、多くはないよ。5人だからね。」