第8課:映画館の前で
サリームがお父さんと一緒に映画館の前にいます。サリームがお父さんに尋ねます。
「僕と一緒に映画館に入るの?」
「いや、サリーム。私は君をここに連れてきたけど、一緒には入らないよ。」
「でも、僕の友だちは、とても面白い映画だって言ってたよ。」
「そうかい。でも、これは子供の娯楽のためで、大人の娯楽のためではないんだ。」
「どうして大人には面白くないの?」
アブドッラー氏が答える準備をしていると、突然サリームが言います。
「あ、あれだ、僕の友だちだ! でも、どうしたんだろう。みんな悲しそうだよ。一体何があったんだろう?」
アブドッラー氏は子供たちのところへ言って、彼らに尋ねます。
「どうしたの? 映画館は笑いと娯楽のための場所じゃないのかい?」
彼らの一人が答えます。
「僕たちはお金がないから、中には入りません。」
「それじゃ君たちは、お金を持たずに映画館に来たのかい?」
「僕たち四人は今朝、この時間にここで会おうと合意したんです。そして僕たちは友だちのアリーに、切符を買うための12ディナールを与えました。なぜなら切符は1枚3ディナールですから、4人分で12ディナールになります。でも、入場時間になったのに、アリーは来ていないんです。」
アブドッラー氏はポケットから12ディナールの硬貨を取り出して、彼らに与えて言います。
「ここに12ディナールあります。この素晴らしい映画を一緒に楽しみなさい。そしてそれが終わった時、私はここで君たちと会いましょう。」
サリームと彼の友人は映画館に入ります。するとじきに、アリーが走って到着します。映画館の前にはアブドッラー氏しかいません。そこでアリーは彼に尋ねます。
「4人の少年を見ませんでしたか?」
「彼らは君を待っていたけど、もう中に入ったよ。なぜなら、最初の映画が始まったからね。」
それからアブドッラー氏は彼の遅刻の原因を尋ねます。彼は言います。
「僕が今来たのは2回目です。」
「どうして2回も来たの?」
「最初に来た時、僕はお金を忘れたんです。それで家に戻りました。そのため遅くなってしまいました。これから僕は入場します。だって、僕は2本目の映画を見たいんです。」