11課:ザイナブ、アフマドを訪ねる

「やあ、ザイナブ、いらっしゃい。調子はどう?」

「私は元気よ。アフマド、あなたは?」

「何事も神様の思し召しさ。君が訪ねてくれて、僕は嬉しいよ。」

「私、さっき友だちの一人に宛てた手紙を書き終えて、それを出そうと思って郵便局に行こうとしたの。でも郵便局に向かう途中で、あなたの家の前を通りかかったので、あなたに挨拶していこうと思ったのよ。」

「神が君を安らかにしてくださいますように。実は、僕も君の家に行こうと思っていたんだ。君と君の二人の弟を食事に招きたいんだよ。君たちが明日、僕と一緒に昼食をとることを、僕のお母さんが望んでいるんだ。」

「喜んで伺わせていただくわ。」

「コーヒーを飲む? それとも紅茶? それとも何か冷たいものがいいかな?」

「ありがとう。でも、何もいらないわ。私、切手を買いに郵便局に行くところだから。」

「郵便局は今、開いていないよ。だから君には、ちょっと座るだけの時間はあるさ。」

「でも、今2時5分前よ。私、郵便局が開く時には着いていたいの。混雑するのは嫌だから。」

「郵便局ならここからドアが見えるよ。それに、切手なら僕が持っているから、君の手紙用に一枚あげてもいいよ。」

「この手紙に切手がいくら必要かわからないわ。私、たくさん写真を入れたから、重いのよ。切手を買う前に重さを量ってもらわないといけないの。」

「月に一度の訪問だっていうのに、君は腰をかけたくないっていうのかい? 君は、僕と一緒に何か飲むまでは、ここから出ちゃいけないよ。さあ、何を差し上げたらいい?」

「それじゃ、紅茶をいただくわ。」

「ナジールとサリームはどこにいるの?」

「自転車を乗り回しに、公園に行ったわ。」