第4課:裁縫
サリームがシャツを手に家の中に入ってきて、お姉さんに言います。
「ザイナブ、お願いだから僕のシャツを縫って。」
「それ、誰が破いたの?」
「破けてなんかいないよ。ほころんだだけだ。」
「じゃあ、誰がほころばせたの?」
「ムーサーだよ。」
「ムーサーって誰?」
「僕の友だち。お母さんが裁縫師なんだ。」
「それじゃ、どうしてその子のお母さんの所に行って縫ってもらわないの?」
「僕は行きたくないんだ。だって、お母さんが叱ると困るから。」
「針と糸巻きをちょうだい。」
サリームはお母さんが裁縫道具を入れている箱の方に向かいます。そして針と、自分のシャツと同じ色の糸巻きを取り出します。それから彼はその二つをザイナブに与えます。すると彼女が言います。
「糸を切る鋏もほしいわ。それから、これより丈夫な糸がほしいわ。だって、これは丈夫じゃないわ。裁縫箱をちょうだい。」
サリームは彼女に裁縫箱を与えます。彼女は別の糸巻きを選びます。でも鋏が見つからないので弟に言います。
「よく見てちょうだい。たぶん裁縫箱があったテーブルの上よ。」
サリームは鋏をさがします。そして、それを見つけてお姉さんに与えます。ザイナブはシャツを縫います。それからサリームに言います。
「他に縫ってもらいたいものはないの?」
「あるよ。ボタンが2つとれたシャツがあるんだ。」
「その2つのボタンはとってあるの?」
「うん。僕がお金を入れている袋に入っているよ。」
サリームはシャツとその2つのボタンを持ってきます。ザイナブはそれを縫ってあげます。それから彼女は裁縫道具を全部裁縫箱の中に戻し、裁縫箱を元の場所に返します。一方サリームは、お姉さんに感謝して通りに戻ります。