第11課:ザイナブと牝犬
ザイナブが家の門の前に立っています。その手には、彼女の牝犬の手綱があります。牝犬は嬉しそうに尻尾を振ります。なぜなら、自分の主人と一緒に出かけることがわかったからです。その門のところで、ザイナブはアーミナに会います。すると、アーミナが彼女に言います。
「ねえ、ザイナブ。一冊貸してもらいたい本があるんだけど。」
ザイナブが彼女に答えます。
「まず公園に行きましょう。その15分後に、私はあなたと一緒に戻るわ。」
公園に着くと、彼女は牝犬の手綱を解いて、アーミナに言います。
「さあ、家に戻りましょう。」
「それじゃ、犬はあのまま放っておくの?」
「そうよ。彼女は自分で行きたいところに行けるわ。だって、この公園にいる人をみんな知っているんですもの。」
「子供たちに噛みつかないか心配じゃないの?」
「大丈夫。だって彼女は子供たちが好きだし、子供たちと一緒に遊ぶのが好きなの。」
「どうやって遊ぶの?」
「子供たちが彼女の方にボールや石や棒を投げるの。そうすると、そこに走っていって、口にくわえて戻ってくるのよ。」
「でも、意地悪な子供だっているでしょう。犬を殴って、犬が噛みついたりしないかしら?」
「あの犬は決して噛みつかないわ。殴られたり脅されても、ただ怒って吠えるだけよ。」
「それじゃ、どうして公園に連れて来たの? 自分一人で来られるでしょう?」
「私、車が心配だから、公園の門まで連れてきたの。公園の中なら車の心配をしなくていいでしょう。」
「公園から出ないか心配じゃないの?」
「公園から一人で出てはいけないって知っているの。私が戻ってくるまで、ここでずっと遊んだり走ったりしているわ。」
「あなたの犬って、本当に賢いのね。」
「ええ、私が何を言ってもわかるのよ。」
「ナジールも自分の雄猫を連れて、よく公園に来るの?」
「猫は自立心が強い動物なの。自分が好きな時に家を出るし、自分が好きなように遊ぶわ。」