第7課:ご隠居

サリームが隣家の老人と話します。

「叔父さん、久しぶり。どこにいたの?」

「家にいたよ。病気だったからね。」

「もう治ったの?」

「治ったけど、まだ体が弱くてね。」

「仕事には戻らないの?」

「二月前から働かないことになったのさ、隠居したからね。」

「それじゃ、一日何をしているの? 休みに飽きない?」

「休みに飽きることはないね。いつもいろいろ仕事があるからね。朝、妻に何か必要なものがあると、市場や店に買い物に行くし。」

「夕方は何をしているの?」

「夕方はどこかの公園に行くよ。自分と同じような老人に会ったらおしゃべりをするし、誰にも会わなかったら新聞や本を読むのさ。」

「雨が降った時は家にいるの?」

「私は一日に少なくとも一時間は外出するんだ。雨が降っていたり空が曇っている時は、横丁のどこかの喫茶店に行って、時間を過ごしているよ。」

「他の場所には絶対行かないの?」

「そんなことはないさ。毎週、金曜日の集団礼拝のためにモスクに行くし、他の日は、天気が良ければ、海に行って釣りをするよ。」

「釣りは一人でするのが好き?」

「何人か友だちがいる方がいいね。でも、一緒に行く人がいなかったら、一人で行くよ。」

「釣った魚はどうするの?」

「少ししか釣れなかったら私と妻で食べるし、たくさん釣れたらそれを持って、息子や息子の家族に会いに行くよ。」

「奥さんは外出しないの?」

「彼女は外出があまり好きじゃないんだ。歩くとすぐ疲れるんでね。でも、彼女の友だちがよくやって来るよ。すると喜んで、コーヒーやケーキなどを用意するね。そして、誰も友だちが来ない時は息子たちの所に行くよ。彼女は小さい子供たち、特に孫が大好きなのさ。」