13課:喫茶店にて

アブドッラー氏が煙草を買いに外出します。すると散歩中の、同僚のイブラヒムに出会います。彼は微笑して言います。

「やあ、イブラヒム、僕たちの横丁で何をしているんだい? 君はまた、ここに住んでいるの?」

イブラヒムが答えます。

「僕は散歩しようと思って家を出たんだ。そしてぶらぶら歩いていたら、この通りにやって来たのさ。」

「一緒に何か飲もうか?」

「いいね。ちょうど目の前に喫茶店があるよ。入ろう。」

二人の男性はその喫茶店に入って座ります。やがてボーイがやって来ます。

「何を差し上げましょうか?」

イブラヒムが言います。

「僕は喉が渇いているから、レモンジュースを頼むよ。アブドッラー、君は何にする?」

「僕はコーヒーと水が欲しいな。僕は甘くしたコーヒーが好きだから、角砂糖を3つ入れてください。」

ボーイが立ち去ると、アブドッラー氏は煙草を取り出して同僚に勧めます。でも、イブラヒムが言います。

「もう煙草は1ヶ月吸っていないって君に言わなかったかな?」

「ごめん、そういえば君がそう言っていたことを今思い出したよ。」

アブドッラー氏は煙草をポケットに戻します。するとイブラヒムが言います。

「どうして煙草に火をつけないんだい? マッチを持っていないのかい?」

「いや、マッチもライターも持っているよ。でも、煙が君に迷惑じゃないかと思ってね。」

「君が僕の前で煙草を吸っても迷惑じゃないよ。」

アブドッラー氏は煙草に火をつけて、吸い始めます。その時、ボーイがお盆を持ってやって来て、イブラヒムの前にレモンジュースを置き、アブドッラー氏の前に水とコーヒーを置いて、冗談で言います。

「苦くしたコーヒーをお持ちしました。砂糖は嫌いだとさっきおっしゃいましたよね。」